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【イベントレポート】日本初フェアトレード認証カカオテイスティングイベント 「ペルー産フェアトレード認証カカオの魅力」を開催

2026.6.17 ペルー大使館商務部(Promperu)、フェアトレード・ラベル・ジャパン共催

フェアトレード・ジャパンでは、ペルー産フェアトレード認証カカオのさらなる普及拡大に向け、2026年6月17日(水)駐日ペルー共和国大使館において、ペルー大使館商務部(Promperu)との共催により、日本初となるフェアトレード認証カカオに特化したテイスティングイベントを実施しました。

本イベントは、業界から期待を集める産地のひとつでもあるペルーのフェアトレード認証カカオの普及を目的として開催したものです。当日は、国内の商社やメーカー、カカオの専門家などを中心に約30人が参加し、厳選された4種のペルー産フェアトレード認証カカオの品質と可能性を体感いただきました。

参加者からは「フレーバーの豊かさが、パティシエのクリエイティビティを刺激する魅力がある」「黒糖のようにコクのある甘味が日本人に馴染む」といった声が聞かれ、ペルー産フェアトレード認証カカオへの期待の高さを感じさせるものとなりました。

 

ペルー産カカオの魅力:付加価値と透明性がひらく日本市場の可能性

冒頭、ペルー大使館商務部のアーネスト・ロペス氏より、日本市場におけるペルー産カカオの可能性と輸出促進の取り組みについて発表いただきました。

高品質カカオへの需要の高まりを背景に、近年、ペルー産カカオは輸出規模が大きく成長しています。カカオ豆・ココアパウダーなどのカカオ製品全体で輸出量が拡大しており、ペルーはより高い付加価値を創出する力をつけてきています。

近年の市場動向として、「ご褒美消費」としての需要に加え、健康志向の高まりによる「機能性カカオ」需要の拡大、そして透明性・ストーリー性・トレーサビリティへの関心の高まりが挙げられます。特にアジア市場でのプレミアム需要の拡大においては、ペルーはこうした市場ニーズに応える競争力を持ちつつあります。植物検疫や食品安全・品質管理など規制水準の高い日本市場においても、フェアトレード認証・オーガニック認証を持つペルー産カカオはその要件への適合性が高く、導入のハードルを下げると同時に、トレーサビリティの面でも強みになっていると強調されました。

フェアトレードがもたらすビジネスインパクトと社会課題の解決

続いて、フェアトレード・ラベル・ジャパン事務局長の潮崎真惟子より、フェアトレード認証製品市場の最新動向の共有と、企業がフェアトレードに取り組む意義について説明しました。

日本は世界で2番目に児童労働に関わる品物を多く輸入している国であるというデータ(出所:The Global Slavery Index 2023)を示しながら、経済・社会・環境の三側面からフェアトレードが果たす役割を解説。サプライチェーンの透明性と社会課題解決への具体性を客観的に提示できるフェアトレード認証の活用が、今後、グリーンウォッシュ規制が厳しくなる世界的動向への対応も含め、有効な手段になっていくことを示しました。

 

テイスティングセッション:産地ごとに異なる豊かなプロファイル

フェアトレード・中南米カリブ海地域(CLAC)のカカオマネージャーであるラウル・ファリアス氏から、今回のテイスティングに用意した4つのサンプルの背景が語られました。CLACがサポート領域としている中南米・カリブ海地域では、世界で生産されるオーガニック/フェアトレード認証の約7割が生産されており、ペルーはその中でも重要なカカオ生産地として位置づけられています。

また、サンプルの一つを提供したフェアトレード認証カカオ生産者組合COASのゼネラルマネージャー、フレディ・ミラン氏からは、組合の取り組みについて紹介。「良いチョコレートは、良い産業環境から。品質は畑から始まる」という言葉が印象的で、発酵・乾燥工程を含む品質向上への真摯な姿勢が伝わるものとなりました。

テイスティングセッションでは、参加者それぞれが4種のサンプルを試食し、フレーバーについて活発な意見交換が行われました。

参加者によるテイスティングでは、以下のような具体的なフィードバックが寄せられました:

① COAS VRAEM: バナナのような甘さとジューシーな酸味。「パティシエの創造性を刺激する」との声も。

② APROCAM: 蜂蜜や紅茶を思わせるフローラルな香り。2025年Cacao of Excellence銀賞の実力に感嘆の声が上がりました。

③ ACOPAGRO: 日本人が好む「黒糖」のような風味とナッティさ。大手メーカーからも「バランスが良い」と高評価でした。

④ COLPA DE LOROS: トロピカルフルーツを思わせる濃縮された甘みと、雑味の少なさが特徴。

トークセッション:カカオショックを超え、ペルーが担うこれからの役割

後半のトークセッションでは、株式会社立花商店の生田渉氏と株式会社クラウン製菓の鶴田絹氏を交えたトークセッションが行われました。

近年のカカオ価格高騰(「カカオショック」)の背景として、西アフリカ(コートジボワール・ガーナ)での生産量減少が挙げられ、今後も気候変動等の影響によって10年に一度こうしたリスクが顕在化してもおかしくないという認識が共有されました。既存の主要産地であるコートジボワール・ガーナではこれ以上の生産拡大が難しい状況を踏まえ、ペルーへの期待が高まっていることが確認されました。

ペルー産フェアトレード認証カカオの強みとして、生産者組合ベースでのオーガニック・フェアトレードへの積極的な取り組み、規制水準が高い日本市場への対応のしやすさ、トレーサビリティの高さが挙げられました。一方で、エルニーニョや火山活動など気候変動の影響を受けやすいリスクなどについても課題として共有されました。また品種の多様さはペルーの大きな強みであり、「どこの産地のものを購入しても安定して美味しい」というポテンシャルの高さが注目であるとの認識も共有されました。

2026.06.17 駐日ペルー共和国大使館にて