モニタリングレポート:フェアトレードの広がりと効果
概要レポート、第17版
モニタリングレポート17版
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モニタリングレポート地域版(英語のみ)
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モニタリングレポート第17版 概要
国際フェアトレード認証には1,800を超える生産者組織が参加し、バナナからコーヒー、紅茶まで多岐にわたる150万トンものフェアトレード原料が生産されています。フェアトレード・インターナショナルは、2024年の国際フェアトレード認証の規模や成果をまとめた最新報告書「フェアトレード モニタリングレポート第17版」を発表しました。認証生産者数、認証産品販売量、フェアトレード・プレミアムの活用状況などを通じて、フェアトレードが世界の農家・労働者にもたらしている影響を明らかにしています。
最新のフェアトレード・プレミアムに関する報告
フェアトレードが毎年特に着目する指標の一つがフェアトレード・プレミアムの金額です。フェアトレード・プレミアムとは、取引される原料の販売価格に上乗せして生産者組織に支払われる金額であり、組合や地域コミュニティの経済的・社会的・環境的開発のために使われる資金(奨励金)です。フェアトレード・プレミアムの使途は、生産者自身によって民主的に決定されます。
2024年、生産者が獲得したフェアトレード・プレミアムの総額は、2億160万ユーロ(約330億円相当)にのぼりました。農家・労働者が未来への投資に充てることのできるこの資金は、過去5年分を積算すると10億ユーロを超えています。
生産者自身によって使途が決定されるフェアトレード・プレミアムの使途を把握することは、生産者が求める優先事項が何であるのかを把握する手がかりとなります(ただし、その支出先や影響を直接的に示すものではありません)。本対象年度では、新興市場のニーズを取り入れ、フェアトレードに参加する農家と労働者、そして彼らの地域コミュニティが投資している分野を明確にするため、フェアトレード・プレミアムの使途区分の見直しを行いました。
大枠の区分である生産者組合の生産関連支出や財務上の利益などに関してはほとんど継続とした一方で、生産者によるプレミアム資金が現代的な持続可能性の課題にどう応えているか、より具体的に示せるようサブカテゴリーを更新しました。新たに追加されたサブカテゴリーには、生物多様性の保全やリサイクル活動、オーガニック農業の資材の使用、EU森林破壊規制(EUDR)などの法規制への対応準備などが含まれます。
また今回は、プレミアム資金が経済的・環境的にどのような効果をもたらしているかを示す、新たな分析結果も2つ公開しています。
経済面の分析では、現金の直接配布といった直接支出に加え、農家の収入増につながると期待される作物の品質・生産性向上に関する研修費用といった間接支出も対象としています。気候変動対策を含む環境面についても、同様の分析を実施しました。
なお、単一の取組が経済・環境の両方に分類されるケースもあります。たとえば植林活動は、生産者の市場アクセス維持に貢献するとともに、健全な環境の保全にもつながります。
これらの分析から、生産者組合(SPO)はプレミアム資金の76%を経済的資金(直接的および間接的)に関連する分野に充てており、大規模プランテーションの労働者(雇用労働組織/HLO)に至っては80%を経済的資金へ投じていることがわかりました。農家と労働者が経済的な支援を非常に重視していることが示されており、それは生活全体の持続可能性を支える基盤でもあります。
一方、生産者組合(SPO)のプレミアム資金の約4分の1(24%)は環境・気候関連分野に充てられました。雇用労働組織(HLO)ではこの割合は2%と大きく下がりますが、 プレミアムは労働者の利益のために活用されるものであり、環境投資は企業の責任であるため当然の結果と見ることができます。
地域別レポート
生産者の状況は地域によって異なります。フェアトレード・インターナショナルは、フェアトレード生産者と取り扱い産品の概況、および生産者満足度調査の結果をまとめた3つの地域別レポートも発行しています。
各地域に共通する傾向として、全体的な満足度はいずれの地域でも約90%と高水準を維持しており、上昇傾向が続いています。最大の課題として報告されているのは、市場アクセスの制限と気候変動です。フェアトレードの主たるメリットとして挙げられるのは、より良い価格とプレミアム収入、農業慣行の改善(生物多様性の向上など)、労働環境と権利保護の充実、そして女性の機会拡大への支援です。また、3地域それぞれで活動するフェアトレード生産者ネットワーク(PN)による研修や支援を受けた後に、生産者自身が実感した成果も各レポートに収録されています 。
フェアトレード生産者・産品に関する主なポイント
- 生産者数:国際フェアトレード認証には200万人近くの農家・労働者が参加(2024年データは187万人)そのうち90%が農家
- 女性参加:フェアトレード農家の23%、労働者の40%が女性。女性の割合が最も高い産品は、農家:穀物(64%)、雇用労働者:紅茶(55%)
- 販売量:2024年に生産者が販売したフェアトレード原料は150万トン。重量では計測されない製品として、花・植物(9億8600万本/株)、スポーツ用ボール(16万2000個)、ワイン用ブドウ(ワイン換算で2600万リットル)
- 農地および有機栽培:主要6品目(バナナ・カカオ・コーヒー・サトウキビ糖・綿花・紅茶)の国際フェアトレード認証農地は280万ヘクタールにのぼり、そのうち約4分の1が有機栽培農地。生産量ベースでは、これらの農地で栽培される原料の3分の1以上(36%)がオーガニック作物
レポートの詳細については、上記のリンクより概要レポートと3つの地域別レポートをご覧ください。