メインナビゲーション

Main Navigation

フェアトレード・インターナショナル年次レポート2024

  • 12.06.25

より公正な未来に向けた適応と革新

Fairtrade International Annual Report 2024

本年次報告書では、フェアトレード・インターナショナルの2024年の主な成果を概説しています。これには、生産者の権力の均衡の是正、成長とイノベーション、アドボカシーとエンゲージメント、そしてより公正なサプライチェーンのためのデジタル化という戦略的優先事項に関連する、選りすぐりのプログラム、パートナーシップ、およびマイルストーンが含まれています。フェアトレード認証のメンバーである190万人の農家や労働者、そしてパートナーの皆様の貢献とインスピレーションに感謝申し上げます。

フェアトレード・インターナショナル(Fairtrade International)は、総会の開催に合わせて2024年の年次レポートをリリースしました。このレポートでは、農家や労働者、そして企業の間で、貿易から得られる利益をより公平に分配するための私たちフェアトレードの取り組みを紹介しています。

世界的な経済の先行き不透明感、気候変動による影響、地政学的なリスク、部署や市場をまたぐ複雑な国際規制など、さまざまな課題に直面した1年でしたが、レポートのタイトル「より公正な未来に向けた適応と革新(Adapting and innovating for a fairer future)」が示す通り、フェアトレードは時代の変化に柔軟に対応し、進化を続けています。

現在、フェアトレードの仕組みの中では、世界25の地域(国)組織と3つの生産者ネットワークが連携し、約190万人の農家や労働者をサポートしています。2024年には、世界各地で58のプロジェクトが活発に動きました。

レポートでは、私たちが掲げる4つの「戦略的柱(主要な目標)」に沿って、昨年の主な成果を報告しています。

1. 生産者や労働者への「パワーバランス」のシフト

生活収入(生活を維持できるだけの十分な収入)の確保、適切な労働環境と生活賃金の実現、気候変動へのレジリエンス(適応力)、人権と環境デューディリジェンス、正規雇用の機会創出、そして女性や若者の機会創出といった分野で進展がありました。

  • 事例(エチオピア): 花きセクターにおいて、トレーニングや対話を通じて労働環境の改善と労働組合の強化に取り組みました。2024年には3つの花き農園で計575人の労働者が研修を受け、そのうち77%が女性でした。

2. 成長とイノベーション

より迅速かつ柔軟に生産者をサポートするための仕組みづくりを進めています。

  • 事例: 2024年には7つのパイロット(試行)プロジェクトが実施されました。その中には、持続可能な生産コストに基づいて、いくつかのスパイス(調味料)やココナッツの価格をよりスピーディに設定する新しいモデルも含まれています。

3. アドボカシー(政策提言)と市民の巻き込み

2024年は特に、欧州連合(EU)の新しい環境・人権規制(EU森林破壊規制[EUDR]、企業サステナビリティ・デューディリジェンス指令、EU有機農業規制など)への対応に力を入れました。規制によって生産者が市場から排除されないよう、企業の責任ある行動を促すための働きかけを行いました。

4. より公正なサプライチェーンのためのデジタル化

データに基づいたプラットフォームの活用を進めています。生産者が自分たちのデータを管理し、取引パートナーである企業とスムーズに情報共有ができるシステム「FairInsight」などのサービスを推進しました。

さらに2024年は、持続可能で健全な協同組合の運営を支えるために「国際協同組合同盟(ICA)」と提携したほか、環境に配慮した農業(アグロエコロジー)の知見を共有するために「国際林業研究センター・世界アグロフォレストリーセンター(CIFOR-ICRAF)」との戦略的同盟を結ぶなど、パートナーシップの強化も進めました。

「世界貿易が不安定になり、気候変動が農業にさまざまな影響を与えている今だからこそ、私たちは世界中の協力を重んじるフェアトレードの約束を固く守り続けます。貿易は『世界を良くする力』として使われるべきであり、強いパートナーシップこそが全員の豊かな未来の基盤となります。私たちは、地球環境を未来の世代へと守りながら、農家、労働者、企業、そして消費者の間で貿易の利益をより公平に分かち合えるよう、これからも努力を続けてまいります」
—— フェアトレード・インターナショナル 理事長 ローレンス・タンティ氏による報告書の序文より

 

出展元:Fairtrade International shares Annual Report during its General Assembly week (2025/6/12)