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【3月8日は国際女性デー】 フェアトレードの「女性リーダーシップスクール」が農業サプライチェーンに変革。 22人から始まり、9年で5か国34,000人に広がる取り組み

  • 05.03.26
  • Gender equality

国際女性デー(3月8日)にあたり、フェアトレード生産国における女性エンパワーメントの取り組み「Women’s School of Leadership(女性リーダーシップスクール)」の成果を紹介します。本プログラムは2017年にコートジボワールのカカオ生産者22人から始まり、現在ではエチオピア、ガーナ、ケニア、マラウイの紅茶、砂糖、花き産業へと広がり、9年間で34,000人以上に直接・間接的な影響を与えています。

女性リーダーシップスクールは、女性だけのものでなく男性も参加しすべての人々の意識変革を進めています

女性は生産の担い手、しかし意思決定への参画は限定的

女性は農業サプライチェーンにおいて中心的な役割を担っています。種まきや収穫、加工、選別、販売に至るまで、その労働は地域経済や家計を支えています。

一方で、文化的規範や資源へのアクセス制限、そして生産労働・家事育児・地域活動を担う「三重の役割」などにより、多くの女性が意思決定の場に十分に参加できていない状況があります。

こうした課題に対応するため、フェアトレードは2017年に「Women’s School of Leadership」を設立しました。本プログラムは、生産者ネットワークである Fairtrade Africa が運営し、個人、職場(生産者組織)、地域社会の3層に働きかける包括的なアプローチを採用しています。

 

自信が未来を変える ― 参加者の声

ケニアの花き農園で働く31歳のシャロン・アチエンさんは、本プログラムの参加者の一人です。

勤務先である Hanna Roses で働いていた彼女は、以前は自分をリーダーだと考えたことはありませんでした。しかし研修を通じて自信の向上や交渉スキルを学び、品質管理職に挑戦。最初は不採用となったものの再挑戦し、後に昇進を果たしました。

「女性リーダーシップスクールは、私がリーダーになれると信じさせてくれました」

現在では、多くの参加女性が生産者組織内の委員会やリーダー職に就き、経営方針の議論や収入多角化の取り組みに積極的に関わっています。

 

2026年「女性農業者の年」とフェアトレードの役割

国連は2026年を「女性農業従事者の国際年」と位置づけています。フェアトレードは、女性の経済的自立と意思決定への参画が、持続可能なサプライチェーンの実現に不可欠であると考えています。

日本でも企業のサプライチェーンにおける人権配慮の重要性が高まっています。消費国である日本にとっても、生産国の女性が直面する課題は決して遠いものではありません。国際女性デーを機に、サプライチェーン全体でジェンダー平等を進めていくことが求められています。

 

事務局長 潮崎真惟子 コメント

農業サプライチェーンにおいて、女性は生産や地域経済を支える重要な担い手です。しかし現実には、土地や資金へのアクセス、意思決定の場への参画などにおいて、女性が十分な機会を得られていない状況が多くの地域で続いています。

フェアトレードは、女性を単なる労働力ではなく、経済活動を担う主体として尊重し、意思決定に参加できる環境づくりを進めています。「女性リーダーシップスクール」は、その象徴的な取り組みの一つであり、女性が自信とスキルを身につけ、コミュニティや生産者組織のリーダーとして活躍するきっかけを生み出しています。

2026年は国連が「女性農業者の年」と位置づけています。サプライチェーンを通じて世界とつながる日本の企業や消費者にとっても、生産国の女性が直面する課題は決して遠い話ではありません。

国際女性デーを機に、女性のリーダーシップが特別なものではなく当たり前となる社会を目指し、多くの人とともに変化を広げていきたいと考えています。