トークイベント「サステナブルを語る夜 生産者とつながるコーヒー時間」を開催報告
美味しいコーヒーの背景で深刻化する気候変動による影響。コーヒーの未来のために、私たちにできることとは。
体験型企画展(11月13日〜16日開催@下北沢reload)とのコラボ企画として、11月14日、フェアトレード・ジャパンは、OGAWA COFFEE LABORATORY下北沢にてトークイベント「サステナブルを語る夜 生産者とつながるコーヒー時間」を開催しました。小川珈琲株式会社の協力のもと、同社取締役 経営企画室 室長の小川雄次氏と、フェアトレード中南米生産者組織(CLAC)の理事でメキシコのコーヒー生産者であるSilvia Herrera(シルビア・エレーラ)をゲストに迎え、気候変動がコーヒーに与える影響やフェアトレードの取り組みについて語っていただきました。
気候変動の最前線—予測不可能な天候との闘い
シルビアがリーダーを務めるメキシコのサンフェルナンド・コーヒー生産者組合では、数年間続いた雨不足により、昨年は大規模な山火事が発生し1万ヘクタールもの森林が消失しました。一転して今年は大雨による洪水被害で、コーヒーの木々が流されただけでなく、地域の交通・通信・流通が断絶し、人々の生活と環境に深刻な影響を及ぼしています。

「以前は雨季と乾季が決まっていて、収穫の時期がわかり、それに合わせて人を雇っていました。しかし、今は予測が難しく、気候変動に対応するコスト負担の増大で、農家の人々は生活に苦しんでいます」と、極端な気候変動に直面する生産者の現実が語られました。
フェアトレードプレミアムが支える適応力
こうした気候変動への対策として、サンフェルナンド組合では、フェアトレードプレミアム資金を活用し、加盟農家への専門家によるトレーニング、シェードツリーの植樹、微生物による病害虫対策など、コーヒーの品質向上や森林保全・土壌保全に取り組んでいます。
「さまざまな苦労を重ね、コーヒーを丹精込めて育て、無事収穫の時を迎え、その年のコーヒーの品質を確認するためにカッピングするその瞬間が何よりの喜びです。それまでの努力が報われる瞬間です。コーヒーの未来を守っていくためにも、皆さんにはぜひフェアトレードコーヒーを選んで欲しい」とシルビアは力強く呼びかけました。

サプライチェーン全体での連携を
小川珈琲の小川氏からは、気候変動の影響を悲観するのではなく、いかに生産国と消費国が連携できるか、そして企業として何ができるのかについて具体的な取り組みが紹介されました。桜新町店では自家栽培食材をレストランで使用するなど、会社の中でサステナブルな循環を生み出す自発的な取り組みを積極的に行っています。
「サステナブルな未来に向けて、自分たちに何ができるのか、食卓に並べるものとして何を選ぶのかということについて考える時間を作って欲しい」という小川氏のメッセージは、参加者の心に深く残りました。

希望を紡ぐフェアトレード
イベントを通じて、気候変動の影響は一つのパターンではなく状況に応じた対応が必要な現状、そしてフェアトレードへの取り組みが、コーヒー豆の生産量だけでなく、品質や味、生産者の生活環境改善にも大きな影響を与えることができるという、希望あるメッセージが届けられました。
美味しいコーヒーの未来を守るため、フェアトレード・ジャパンはこれからも、生産者と企業、生産者と消費者をつなぎ、持続可能なコーヒーづくりと市場の拡大を進めてまいります。
▲約20名の方に参加いただきました!会場をご提供くださった小川珈琲さん、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。